・バッファローレザーとは水牛のこと
牛革のカテゴリーにバッファローレザーがあります。牛革の中でも独特の肌目をもっていて、レザー素材として魅力的な風合いが表現できます。
バッファローは水辺に生息し「アジアスイギュウ属」「アフリカンスイギュウ属」があるウシ科の動物です。
こんな容姿の牛ですね。左はアジアスイギュウ、右はアフリカンスイギュウです。もちろん、家畜化していて皮は食肉の副産物として革として製品化されます。バッファローレザーは、表面(銀面)が強く特徴的ななシボや皺があり、レザーとしての風合いはとても高いと思います。
アメリカでは、ほとんどの場合バッファローを「バイソン」と言うらしいですが品種的には違います。ウシ科バイソン属の種でアメリカ合衆国、カナダに生息しています。アメリカの入植者が容姿が似ている事から「バッファロー」と称したためその呼び名が定着しましたが、それは正確ではありません。
こんな容姿です。この種は、水辺を好む生態ではありません。
・レザーとしてのバッファロー
革の表面(銀面)は特徴的で、独特のシボがあります。
あえて、表情がわかり易いようにオイル仕上げを施してあります。横方向に刻まれた線状の皺は、バッファローレザーに特徴的なもので、ホルスタイン種の「トラ」と呼ばれる皺と似ていますが、革全体に入っていてバッファローレザーの特徴的な表情になっています。いわゆる牛革の代表的品種のホルスタイン種とは大きく違います。
財布やバック、靴に使われていて裁断する部位によっても表情が違うので、製品を購入する場合は何種類か見せてもらってお気に入りの表情を見つけるのがいいと思います。
同じオイル仕上げですが濃い色は、深い艶が表れて肌の風合がとても強そうに見えます。
背中側は、比較的細かい肌目なのに対しお腹側は荒々しく強い風合いです。また、お尻はおとなし目ですが首の部位は特徴的なライン状の皺が入っていて味わい深い雰囲気になります。
どうです、この表情と発色。革として飾るだけでもカッコいいです。
写真のバッファローは、1枚で100㌥ほどなので子牛の大きさです。インドで植物タンニン鞣され、クラスト(腐らない状態にした革)で輸入されました。
染色(色付け)、加脂(オイルを加え風合いを出す)作業は、東京のタンナー(革染色工場)で作業したものです。
植物タンニンで鞣されたものなので、摩擦であったり、手の油であったり、紫外線などで色と風合いが変化していくのも魅力です。
今日は、バッファローレザーのお話でした。
By silvergecko
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